横浜ボートシアター
プロフィール

1981年創立。
 横浜の元町と中華街の間に流れる運河に浮かぶ木造船を拠点として活動を開始。
日本をはじめアジア、アフリカなどの叙事詩や伝承を元に<祈り><誕生><争い><死と再生>といったテーマを独自の手作りの仮面と衣裳、創作楽器やアジア各地の楽器による生演奏により、宇宙論的な劇空間として創り上げてきた。国内はもとより、海外各地で公演をおこない、そのアジア的色彩を持つ美しくユニークな舞台は、国際的にも高い評価を受けている。
 代表作に、説教節をもとにした仮面劇「小栗判官照手姫」、インドの神話マハーバータラをもとにした仮面劇「若きアビュマニュの死」「王サルヨの婚礼」、ポール・ボウルズの短編小説より構成した「ハイエナ」等がある。
 昨年はオムニバス作品「神だのみ」を上演。長年主演男優として活躍してきた山下晃彦による演出で、これまでの作品とは違った客層を開拓した。

海外公演歴
1989年 英国・エジンバラ国際芸術祭
1991年 米国・ニューヨーク国際芸術祭
1994年 香港・アジア芸術祭
1997年 シンガポール芸術祭
2003年 モルドバ・イヨネスコ演劇祭  ルーマニア・シビウ国際演劇祭
(以上はいずれも招待を受け参加。演目はすべて「小栗判官照手姫」)
1996年には、インドネシア国立芸術大学とともに仮面劇「耳の王子」を共同製作(共催=国際交流協会)。
(東京・横浜およびインドネシアのジョグジャカルタにて上演)

受賞歴
1984年 「小栗判官照手姫」の脚本・演出(遠藤琢郎)に対して 第18回紀伊国屋演劇賞受賞
1984年 横浜中村川での文化・演劇活動に対し第1回横浜水辺賞受賞
1991年 劇団活動に対し日本文化デザイン賞受賞
2001年 第50回横浜文化賞受賞(遠藤琢郎)

横濱世界演劇祭参加作品
「賢治讃へ」作・宮沢賢治 構成演出・遠藤琢郎 仮面・遠藤琢郎・緒方規矩子

横濱世界演劇祭2006招聘について
劇団ボートシアターは神奈川県内で活動する専門劇団であり神奈川から発信する世界演劇祭に相応しい劇団です。
横浜ボートシアターは発足以来「語り」「仮面と身体」「アジア的音楽」等を表現の柱としてきました。
それらの手法を十分に生かした賢治物語り世界の舞台化を考えています。また神奈川の小・中・高校の生徒達との長期のワークショップの中から、共同で舞台を創る作業をおこないます。
取り上げる宮沢賢治の作品は「土神と狐」「シグナルとシグナレス」他
 世界演劇祭への参加は日本の優れた演劇の発信の場所でもあっていいと思います。今回の世界演劇祭が、すべての市民が参加できることを課題としてかかげ、これまでの演劇人、或いは演劇愛好家中心の演劇祭からの脱皮を目指していることに共感し、招聘しました。