横須賀市民ミュージカル
プロフィール


 横須賀市民ミュージカルは2001年に始まった。世界に一つしかないオリジナルを作ろうというかけ声に「横須賀市民ミュージカルを作る会」が生まれ、横須賀独特の「SUKAミュー」と呼ばれるスタイルが誕生した。
 市民からの出演者を募っておこなう市民ミュージカル作りは各都市でおこなわれているが、そういう企画の流れの多くは、演じるのは応募した市民で、専門家はそれを指導する側、或いはスタッフに回るというのが通例になっている。
しかし「横須賀市民ミュージカルを作る会」のスタイルは、地域にいる専門家を結集して、一般市民を指導教育すると共に、自らも舞台に立ち、主要な役を演じる。こうすることで市民ミュージカルの舞台の専門性を高め、準プロ公演に育てていることである。こういう取り組みによって、当然ながら舞台のレベルは向上し、いわゆる市民参加のレベルとは思えない優れた舞台を生み出している。
 2001年からすでに5年連続して公演活動をしており、05年3月に第5回目の公演「ナミとチャル〜日本の国創りは走水から始まった〜」の成功を喜び合うと同時に、終演後は直ちに来年の公演目指して、ダンス、音楽などの基礎訓練を開始するという熱のこもった取り組みをしている。すなわち、市民参加という側面を持ちながら、固定化した劇団の様相をも持ち始め、それぞれに専門家を目指した活動をはじめていることが特徴である。

横須賀市民ミュージカルをささえる専門家たち
作・演出 横田和弘 (劇団河童座代表)
音楽 鈴木初音
振付 川合弘子
ダンサー 濱野真粧美(SALLY DANCE STUDO主宰)
本島智子(ヒップホップ・ジャズダンスアーチスト)
ヴォーカリスト YAKO(ボイストレーナー・ゴルペスコーラスの指導)
ドラマー 小川仁
ギタリスト 近藤武志

横濱世界演劇祭参加作品
「ナミとチャル・黒船がやってきた」・作演出・横田和弘

横濱世界演劇祭2006招聘について
神奈川における世界演劇祭が新しい視点を持って、演劇の日常化、違いを越えてすべての県民が享受できる演劇祭をめざしていることに共感。市民参加型で取り組むミュージカル劇が従来の国際演劇祭を鑑賞する層を広げることができるだろうと考えています。そして世界の優れた演劇に負けず、日本の市民が創り上げるミュージカルの存在を発信したいという意欲を持って参加します。
同時に世界の優れた演劇から学ぶことも当然あります。それは実際に関わってみて分かる事も多いはず。世界演劇祭に参加することで、さらにレベルを上げた、専門性の高いミュージカル集団になることでしょう。
演劇の日常化は、一つの優れた演劇集団だけでは作れません。様々な劇団が、様々な創作方法をもってあらゆる地域で活動を続けること、その活動が常に向上心を持ち、多様な市民に支えられる事が必要だと思います。
横濱世界演劇祭として新しい演劇活動家達が若い力を結集して優れた舞台を創りだしていることに注目し、これこそ市民とつくる演劇祭に相応しいと判断して招聘した。新しい演劇祭のスタイルと可能性を生み出してくれると思います。